漫画雑誌と人材発掘

漫画の“マイナーリーグ”を――新人発掘サイト「DreamTribe」 - ITmedia NEWS
人材発掘に苦労する漫画界。思えば『バクマン。』も単なる楽屋ネタってだけじゃなく、青少年読者に向けたリクルート的な面も大きいんだろう。

してみると、

  1. ネット上に自作絵投下、HP開設
  2. 同人誌にゲスト参加、個人誌発行
  3. スカウトor持ち込み
  4. 成年誌に連載、単行本化

という、成長・発掘・登用の流れがほぼ出来上がっている、エロ漫画界は強い。しかも、既にネット化社会に対応済み。実際、(台所事情は分からないが)テンションというか勢いはあって、例えば『快楽天』と『ホットミルク』の角逐なんか、まるで往時の少年誌戦争を見ているようだ。
「メジャーさこそ無いけど大手よりはるかに元気で、実は部数も大手に匹敵するほど出てる」と言えば、快楽天みたいなコンビニ売り成年誌の他に、『漫画ゴラク』や『近代麻雀』みたいな弱小どころの看板一般誌なんかもそう。
日本雑誌協会の統計を見てみると、快楽天が35万部、ゴラクが50万部。両者ともいわば公称部数だから、いくらか差っ引いて見なきゃいけないけど*1、『モーニング』が46万部、先ごろ休刊した『ヤングサンデー』が23万部なのを考えると、この部数は驚異的。
出版不況(なかんずく漫画不況)の原因として、少子高齢化がよく挙げられるけど、大手出版社の動脈硬化・規模の不経済も実は大きかったりするんじゃなかろうか。

*1:ベルセルク、ふたりエッチ、セスタス、DMCを擁する『ヤングアニマル』でさえ20万部なのを考えると、ちょっと多すぎる気がする。置いてるコンビニの数とかも関係してくるから、単純には言えないけど。